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序文
おそらく人間が一生で目にする物の数には限界がある。
ましてや、心の隙間に刺さるような、脊髄が痺れるほどの感動を得るような物に出会える数となるとそれこそ少ない。
およそ今の世界は目を背けたくなる出来事や、きたなく、醜く、いやらしい物で溢れかえっている。
けれどそんな世界のある一点。ほんの僅かな瞬間だけ僕らはかけがえのない物と出会える時が来る。
僕はそんな不覚にも心のガードが下がった時、人前でも涙を流すような男である。
過去に比べ今はこのインターネットという空間で、以前より遙かにそのチャンスが訪れる機会が増えたと思う。
引き篭もりとか、根暗だとか、インターネットをどっぷりやる事に抵抗を持つ方もいるだろう。
確かにネットの世界だけで様々な出来事を見聞きした気分になるのは僕もまずいなと思っている。
だからこそ「あ、これいいかも」と思ってそれを求めに外に出るきっかけがこのネットには沢山転がっているんだよ。と言いたい。
僕らは世界にある目を背けたくなる、汚く、醜く、いやらしい物の一部にすぎない。
けれどそんな嫌な部分に沢山包まれた、小さな輝きにそっと誰かがふれてくれる瞬間がある事を僕は知っているし、これからも信じている。
そして僕はその自分の心の一番奥に触れてくれた物を、人に勧めると言う事をこれからは大きく推奨したい。
それは映画であったり、小説であったり、人であったり、文化であったり。形状や伝え方は多種多様となると思う。
けれど今はとにかく。この事を伝えたい。そんな気持ちが溢れている。
掛け替え無き我が親友よ。そして初めてここを訪れた新しい友人よ。
僕らは共に笑い、泣き、怒り、喜び、ふれあい、叱り、叱られ、嫌悪し、愛を感じ、見損ない、見直し、抱き合い、性交をし、慰め合い、罵り合い、許し、分かち合い、奪い合い、離れ、寄り添い合って共に歩んでいる。
世の中が加速して、一時も油断出来ない今、どれほど寄り添っても僕らは別々の家に帰るだろう。
けれど忘れないで。あなたの大切な一瞬を。
ずっと好きでいて。それを共に分かち合った友や、家族や、恋人の存在を。
僕はあなた達に生かされている。
どれほど感動する事があっても、それが伝えられる人間がいないと僕は耐えられず死んでしまうだろう。
手を繋ごう。歌を歌おう。共に涙を流そう。
そして僕という人間を知ってもらう手段の一つとして、この言葉を最後に記する。
「僕はこのような作品で涙を流します。それはとても幸せな涙なのです」
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