日本橋ヨヲコについて話そう
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第2回

「バシ漫画を語ろう」


きみのゆくみちははてしなくとおく、
かふくはあざなえるなわのごとくきみにふりかかるだろう。
しかしみよ、
きみのそばにはおなじたましいをわかつものたちがいる。
それはそれはすばらしい、たましいのむすびつき。
なんてかいてきなせいしゅんのほうほう。

極東学園天国第一巻より。

日本橋ヨヲコという漫画家をご存じだろうか。
最近になってようやく名前が出始めた感がある漫画家だがまだまだ知らない方も多いのでは。

kowaが日本橋ヨヲコ氏の漫画(以下、バシ漫画)と出会ったのは高校の頃だった。
クラスメートに勧められたその漫画のタイトルは「プラスチック解体高校」
二巻しかないし、すぐに読み終わるから。と友人は進めた。基本的に漫画を渡されて読むのを拒む事はほとんど無いが、内容を知らずに「タイトル買い」したら大当たりだったから。という友人の理由が最高にイカしてると思ったのでその場で読む。(もちろん、授業中!)
なるほど当時の自分にはピッタリの青臭くて、恥ずかしくて、最高の物語だった。
実際あの漫画を20越えた今になって初めて手渡されたとしたらこれほどハマっては居なかっただろう。だからこそ日本橋ヨヲコはいいぞいいぞと言い続けられたのが嬉しい。
日本橋ヨヲコ氏は単行本になっている連載を今のところ4本しか発表していない。
「プラスチック解体高校・全二巻」「極東学園天国・全四巻」「G戦場ヘブンズドア・全三巻」の連載物。あとは短編集「バシズム」である。
よく人に漫画や映画を進めるとき「それって何系?」と聞かれるが、バシ漫画は全て学園物なので説明がしやすくて良い。

だがそこらの学園物によくある生ぬるい話を期待して読むとガツンとやられるので注意していただきたい。
それほどこの漫画のネーム(台詞や言葉)は重い。
おそらくプラスチック解体高校を書いた時にはその時の。G戦場ヘブンズドアを書いた時にはその時の日本橋ヨヲコの言いたい事を血反吐を吐くまで詰め込んだのだろう。この漫画のネームには魂を感じる。
これから読む方のためにネタバレ一切無しで各連載作品を紹介するならば

「プラスチック解体高校」
主人公、倉田光成は進学校である大段高校に今日から通い始める新入生。
ところが入学早々とんでもない女、古屋直視と衝撃的な出会いをする。
彼の学園生活はトラウマと友情、恋心と劣等感に充ち満ちたそれはそれは素晴らしい物語だった。


「極東学園天国」
不登校生徒や問題児のみを隔離した私立五色台学園二年甲組に転校してきた平賀信号。
クラスメイトはアル中、拒食症、不登校、盗み、暴力等様々な心の問題を抱えながらも自分だけの色を探す素敵な仲間達だった。
信号は学食争奪戦を通してこの学園の中で何を見つけるか。信号の色は何色か。


「G戦場ヘブンズドア」
超有名漫画家、坂井大蔵の息子である事が負い目となり自分の言いたい事が素直に言えない主人公堺田町蔵。
天才的な漫画の才能を持っていながら、その意味を全て失ってしまっていた長谷川鉄男。
二人は戦友として出会った。漫画を書くという事を通じて。


もし、このページを見ているあなたがまだ学生。それもまだ恋もしていない頃だとしたら。
今すぐ本屋に走って「プラスチック解体高校」を読んでみる事をおすすめする。
それが気に入ったのであれば他の作品も買うといい。
そしてそれらをもし全て読んだとしても、しばらく手元にとって置いて欲しいのだ。

そしてもし、あなたが恋心を抱いた事があったならもう一度、これらのバシ漫画を読んで欲しい。
そしてもし、あなたが晴れて恋人同士になったのなら、もう一度これらのバシ漫画を読んで欲しい。
そしてもし、あなたの恋が終わり、悲しい別れをしたなら、もう一度これらのバシ漫画を読んで欲しい。
そしてもし、あなたの人生に大きな悩みを抱えるような出来事が会ったとしたら、もう一度これらのバシ漫画を読んで欲しい。
そしてもし、あなたがそれらを終えて、あの頃を懐かしむような時がきたら、もう一度これらのバシ漫画を読んで欲しい。

人生の様々なタイミングに、様々な角度からこの漫画達はあなたにエールを送ってくれるだろう。
KOWAは読むたびに、この漫画の新しい発見をするのだ。
「ああ、こんな事をここで言っていたんだな。こんな応援をしてくれていた事に気が付けない自分はガキだったな」と。
親の説教がどうにも納得いかない時期。
自分の考えを押し通す事だけにやっきになる時期。
あの思春期特有の不確かな時期にこの漫画に出会えた事をKOWAは感謝する。


それは僕が昔思い描いた夢。
もはや今となっては思い描けない現実。

だけども君が僕を震えさせてくれるのなら、
僕は君の歯車の一部になりたい。
融合して強くなる鋼のように。

多分これから僕達は
嘔吐するほど楽しい事を知ってしまってもう戻れない。
G戦場ヘブンズドアより。



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